ワールドカップ2002観戦日記 vol.4
決勝トーナメント編その2



■2002.06.25 W杯観戦記その22 決勝トーナメント7日目
決勝トーナメント7日目。ここからは1日1試合です。

■韓国vsドイツ
審判の誤審騒動あり、買収疑惑有りな韓国ですが次の相手はドイツ。自分の実力に絶対の自信を持ているカーンの壁を崩すことは出来るか。そしてカーンは試合前に「会場、審判すべてを敵に回しても勝つ」みたいな強気なコメントを残してましたがはてさて。

試合の前半から韓国のイレブンには疲れが見えました。それもそのはず、前の試合から中二日で試合してるのです。サッカーってのは普通1週間に2回くらいやってます。普段より一日二日休養を少なくしてやってるんだからヘヴィです。ドイツの攻めが目立ったのは当然といえるかも知れません。攻めるドイツに韓国はカウンターで迎え撃ちます。

前半韓国の超決定的なシーンがありましたが、カーンが片手一本でファインセーブ。この人は顔も恐ろしいけど、相手チームから見たらそれ以上に実力が恐ろしいです。やはりドイツの守りは堅い。いまだにあのアイルランド戦の1失点しかしてないと言うんだから、その鉄壁ぶりがうかがえます。カーンを中心としたディフェンス面は世界一と言ってもいいでしょう。

後半30分くらいにドイツが先制ゴール。この瞬間私は、「決まりだな」と思いました。というのも今回の韓国にはイタリア戦、スペイン戦のような粘りがあまり見られなかったから。最後の方は点取らなきゃ負けるので攻めに出てましたがカーンの壁は厚かった。ドイツ、結局は韓国を零封。ついに決勝戦までコマを進めることになりました。だが決勝戦は主力のバラックをイエローの累積で欠いています。相手はおそらくブラジルが出てくるでしょう。タレント軍団ブラジルの多彩な攻めをカーンがどう防ぐかが楽しみです。

ついに負けてしまった韓国ですが十分によくやりました。これで文句を言うヤツはいないでしょう。なんせ今まで1回も勝ったことがなかったのに今回いきなり3位か4位なんだから。ただし疑惑の件はハッキリスッキリしてほしいものです。


今日の結果
韓国 0-1 ドイツ
■2002.06.26 W杯観戦記その23 決勝トーナメント8日目
決勝トーナメント8日目。もう一つのセミファイナル。

■ブラジルvsトルコ
セミファイナル、ブラジルvsトルコ。試合前からどっちのチームのサポーターもハイテンションです。試合前の下馬評ではブラジル有利とされてきましたが。前半トルコもブラジルと互角に渡り合って得点なく後半へ。後半4分、ブラジルロナウドが先制。やはり役者が違うと言った感じがします。キーパーもさわってましたが運悪くゴールマウスyへ。一点取られたトルコは攻めなしかたないのでどんどんブラジル陣内に攻め込みますが、今一歩詰めが甘かった。ハカン・シュクルのすごいダイレクトボレーもキーパーに防がれる。その後も必死の攻めを見せますがブラジルも上手いこと時間を使う。こういうのは経験なんだろうなあと思っていまいました。日本にはできなそう。そしてトルコは万事休す。

トルコも2回目の出場でこんな高い位置までこれたんだから、コレで文句を言ったらばちが当たります。日本も破ったトルコの健闘をたたえたいと思います。強かったよ、トルコ代表!

さて決勝はドイツとブラジルに決まりました。両方とも3回以上の優勝経験を持つ強豪国ですが今までワールドカップで当たったことがないそうだ。これまでの両チームの戦績から見るとカーンを中心としたドイツの守備とタレント揃いのブラジルの攻撃と言った感じがする。主力が欠場のドイツとロナウジーニョが帰ってくるブラジルを考えるとブラジル有利だとおもうが…

ワールドカップはキスするのはカーンかカフーか。今から決勝戦が楽しみです。


今日の結果
ブラジル 1-0 トルコ
■2002.06.29 W杯観戦記その24 決勝トーナメント9日目
決勝トーナメント9日目。3位決定戦です。

■韓国vsトルコ
スタジアムはコリアンレッド一色。はたしてトルコのサポーターはどれくらいいたんでしょうか。「テハンミング」のコールと「オ〜コリア、オッホッヘッホッヘ(なんて言ってるんでしょうか)」が轟いています。韓国の凄まじいホームアドバンテージがある中キックオフです。

笛が鳴ってあっという間に、本当にあっという間、約10秒でトルコのハカンシュクルがゴール。キックオフと同時に韓国はディフェンスラインでボールを回そうかというまさにその時、一瞬の油断でボールを奪われました。コレがプロのチームなのか、ショボすぎる。韓国ダメダコリャとか思ってたら今度は5分に韓国がフリーキックを直接ゴールに叩き込んで同点。「すぐ取り返した、やるな」と思ってたらその10分後くらいに今度はトルコの勝ち越しゴール。何点入るかわからんぞ、と思ってたらまたトルコのゴール。前半終わって3対1とトルコリード。前半は荒れた試合となりました。

後半はうって変わって締まった展開。韓国はヒディング得意のフォワード大増作戦を見せるもトルコのキーパーが足をけがしながら奮闘を見せ必死のディフェンス。3対1で試合終了かと思ったロスタイムに韓国が意地を見せ1点返すがここで試合終了。結果としては3対2でトルコ3位、韓国4位となりました。

試合後、韓国の選手とトルコの選手が肩を組み合ってスタジアムを回るといったシーンがあったんですが、いいシーンでしたね。最後まで「テハンミング」のコールがわき起こってました。


3位決定戦の結果
韓国 2-3 トルコ
■2002.06.30 W杯観戦記その25 決勝トーナメント10日目
いよいよワールドカップ最後の試合、ファイナルです。この試合で最後なんです。少々名残惜しい気がしますね。

■ドイツvsブラジル
横浜国際競技場は小雨。スタジアムはブラジルのカナリアイエローが目立っていました。試合前にセレモニーが催されてました。これからこの日本で決勝戦が始まるんですね。

コリーナ主審(かなり顔怖いですね(笑))の笛が鳴り前半戦開始。試合前は「ブラジルの攻撃が続き、ドイツはカーンを中心に鉄壁のディフェンスでおさえる」みたいな図式があったと思うんですが、そうでhなくてドイツが押し気味に試合を進めています。しかし決定的なチャンスはごくわずか。ブラジルの攻めでは復活したロナウジーニョのドリブルから絶妙なスルー、ロナウドがばっちりのタイミングでシュート、みたいな決定的シーンがあったのですがカーンが目の前にいてびびったのか?ボールマウスの外にボールは流れていきました。サッカーゲームで見るような見事な場面でした。その後もクレメルソンのクロスバー、ロナウドの振り向きざまのシュートなどもありましたがカーンがディッフェンス。ここで前半終了。カーンの守備が際立ってました。すごいです。カーンじゃなきゃ2点くらいは入ってたような気がします。

後半、早い段階でヌビルのフリーキックがありましたがポスト。今大会こういうの多いですね。そこはかとなくドイツ派だったので絶叫してました(笑)。ちなみに私の周りでドイツが勝つと言っていたのは一人もいなかったな…。このまま膠着状態に入るかと思ったとき、リバウドのシュートをカーンがはじいたのにロナウドが反応して先制!さすがですロナウド。すごい得点感覚です。その後グラウンダーでのセンタリングをリバウドがスルーして(スゲエと思った)、そのボールがロナウドにわたり確実にゴールに叩き込んでました。やはりロナウドはすごい。仲間は「大五郎カット」とか言ってましたがロナウドはすごいです。そこはかとなくドイツ派だった私はゲルマン魂で1点取って欲しかったのですが2対0でコリーナ主審の笛が鳴りました。

ドイツは攻撃の要のバラックがイエロー累積で出場停止を喰らっていたのが痛かったよう。注目されていたクローゼもグループリーグでしか点を取れなかったのも計算外だったのかも知れません。それでもドイツはよく頑張ったと思います。ナイスゲームでした。準優勝も十分な成績です。次のドイツ大会でもきっといい成績を残してくれるでしょう。ゴールキーパーのカーンは記憶に残る選手となりました。

そしてブラジル。前半苦戦したものの3Rが変幻自在の攻撃を見せてロナウドが確実にゲット。取るべき人が取っていた、そういう試合でした。退いた後、感極まって涙していたロナウドのシーンが印象的でした。それにしても全試合で18点、恐ろしい得点力です。そのうち8点はロナウドでした。波に乗ったこの3人は誰にも止められないといった気がしました。

ブラジル、優勝おめでとう。おそらくブラジル全土がお祭りムードなんだろうなあ。いつに日か、私たち日本人もこの雰囲気を味わってみたいですね。とにかくおめでとうございます。

決勝戦にふさわしいナイスゲームでした。試合後のセレモニーも感動的なシーンでした。カフーの喜びの表情が目に焼き付いちゃいました。これですべての試合が終わったんですね。長いと思った1ヶ月も「光陰矢のごとし」で過ぎ去っていきました。もうこれで終わりですがもう少しこの余韻に浸っていたいと思います。1ヶ月間楽しませていただきました。各チームの皆さん、いい試合をありがとう。


決勝戦の結果
ドイツ 0-2 ブラジル

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